注文住宅に地下室を設けるメリット・デメリットについて解説!
地下室のある暮らしに憧れている方は、注文住宅で、地下室を設けたいと考えているでしょう。地下室があることで、狭いスペースでも部屋数を増やすことができるうえ、地下という特別な空間だからこそできることがあるので、ワクワクしてしまいますね。この記事では、注文住宅で地下室を設けるメリットとデメリットをまとめています。
注文住宅に地下室を設けるメリット
注文住宅に地下室を設けるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
床面積を増やすことができる
地下室は、土地が狭い場合に床面積を増やす方法として最適です。地下室は「その建物が住宅として使われており、かつ地階の天井が地面から1m以下の位置にある」という条件をクリアすることで、床面積の1/3を除外できるので、狭い土地で床面積を増やしたい場合に有効です。
耐震性が高くなる
地下室があることで、耐震性が高まります。地震が起こると地面の揺れを追いかけるように建物が揺れますが、地下がある場合、地下室は地面と一緒に揺れるので地下の壁に面している地盤がばねのような働きをしてくれて、揺れが軽減されるのです。
防音効果がある
地面に囲まれた地下室は、防音効果があります。そのため、シアタールームや演奏室、カラオケルームなどの使われ方をすることが多いです。これらの趣味がある場合、地下室にすれば室内の防音設計をしなくて済みます。
飲食料の保管スペースにも
室内の気温や湿度の変化が、地上の部屋よりも小さいので、食料品の保管庫として使うこともあります。万が一のときのシェルター代わりにも使えるので、非常用の食品も保管しておくとよいでしょう。
注文住宅に地下室を設けるデメリット
注文住宅に地下室を設ける場合、デメリットもあります。デメリットをまとめておきます。
費用がかかってしまう
地下室を設ける場合、通常の注文住宅に比べると費用がかかってしまいます。予算がある場合、地下室を設けることができない場合もあるでしょう。地盤の状態を確認し、地盤が崩れないように対策を施してから地下室をつくってきます。基礎工事をするだけでかなり大規模な作業となるので、坪単価50万円から200万円くらいみておきましょう。
地下室が作れない土地も
どのような土地でも地下室がつくれるわけではありません。地面の下に水脈がある場合、土を掘ることで浸水の恐れがあります。そういった土地は地下室をつくるのに適していません。また、道路の拡張計画がある土地も地下室をつくることが難しい場合が多いです。地下室を設けたい場合は、土地探しから慎重に行う必要があるでしょう。
地下室を造る際に注意するべきポイント
地下室を造る際は、下記の点に注意しましょう。
地下室の種類を決める
地下室には半地下・全地下・収納庫といったタイプがあります。どのタイプを選ぶかは、地下室をどのように使いたいのかにより変わってきます。半地下は、地盤より高い位置に天井がある地下室です。窓をつけることができるので、地下室でも明るさがある部屋が叶います。全地下は、完全に地下になります。地下室の定番の形で、遮音性に優れています。収納庫タイプは、部屋として使うのではなく収納スペースとして使います。延べ床面積にもカウントされません。収納場所を増やしたい場合は、収納庫タイプがよいでしょう。
使用用途をきちんと決める
使用目的を決めないで地下室を造ってしまうと、造ったのに使わないということが起こってしまいます。地下室を設ける際は、どのような目的で使うのか決めておきましょう。
土地のリサーチをする
地下室を安全に設計するために、土地の地盤や形状をよくリサーチしてください。プロに調べてもらうことをおすすめします。
湿気対策をする
土に囲まれている地下室は、湿気がたまりやすいです。通気性も悪いのでカビが発生する恐れがあります。換気システムを取り入れたり、エアコンやサーキュレーターを使用したりして湿気がこもらないようにしましょう。
採光対策が必要
地下室はとても暗い空間です。太陽の光が入ってこないので暗い雰囲気になりがちです。明るい室内にするためにドライエリアを設けましょう。ドライエリアは、地下室に光を入れることができる有効な方法です。また、同時に換気対策も行えます。天窓や高窓を設置して地下室を明るくする方法もおすすめです。
後から地下室は難しい
後から地下室を追加するのは難しいといわれています。そのため、地下室を造るかどうかは注文住宅の設計の段階で考えておく必要があるでしょう。
まとめ
地下室のある住まいについてメリットやデメリット、地下室を設ける場合の注意点もお伝えしました。地下室は、さまざまな使い方ができるので居住スペースを増やしたい場合や、収納スペースを増やしたい場合は最適な方法です。ただし、施工面で費用がかかるうえ、限られた土地でなければ設計できないので、その点は注意しなければいけません。後悔しないためにも、よく相談して地下室を設計してください。