注文住宅には防音対策が必要?快適に暮らすための工夫とは
注文住宅を建てる際は、防音対策を行っておく方がよいといわれています。その理由は、後から防音対策をする場合、大規模な工事が必要となってしまうケースもあるからです。新築時に行っておくことで、費用を抑えて防音対策をすることも可能です。この記事では、注文住宅の防音対策についてまとめておきます。
注文住宅に防音対策をする意味・メリット
防音対策を考える際に気になるのが、どこからが騒音なのかという点でしょう。騒音と感じる音は個人差があるため、どの程度の音が騒音になるのかで、防音対策の種類も変わってくるのです。たとえば、自分がそこまで気にならない音でも、ほかの人が聞くと騒音と感じてしまう可能性もあります。
環境省では、騒音のレベルの目安として日中は55デシベル、夜間は45デシベルとしているため、これを基準とみておくとよいでしょう。
では、住まいで発生する音にはどのようなものがあるのでしょうか。
空気音
空気音は、救急車のサイレンや赤ちゃんの鳴き声などをさします。生活していて発生してしまう音です。
固体音
地面や床、壁から伝わってくる音で、ピアノの音や洗濯機の音などもこれに該当します。
混合音
空気音と固体音が合わさったもので、トラックの音や工事をしている音などがあげられます。
どんな防音対策をするべき?
新築では、どのような防音対策をしておくとよいのでしょうか。
高気密、高断熱の住まいに
気密性と断熱性を高くしておくことで、外からの音を防ぐことができるといわれています。気密性の高い壁は音を遮ってくれて、遮ることができなかった音は、壁の中に入っている断熱材が吸収してくれるという構造になっているため、遮音性を高めることができるのです。
建築構造を防音性の高いものに
新築の場合は、建築構造を選ぶことができるため、この時点で防音性の高いものを選んでおくのがおすすめです。木造の場合は音を通しやすくなってしまいますが、鉄筋コンクリートにすることで、密度が高くなるので音も通しにくくなります。しかし、最近は木造住宅も人気があります。もし木造住宅を検討しているなら、防音素材を取り入れて遮音性を高めましょう。
間取りを工夫することで音漏れも聞こえにくくなる
遮音性を高めるという方法だけでなく、間取りを工夫することで音漏れが気にならなくなるようにするという方法もあります。また、生活音は家族の間でも気になってしまうことがある音なので、2階の音が1階に聞こえて気になってしまう、というようなことを防ぐために、子ども部屋の下はリビングにしないなどの工夫も必要でしょう。トイレや洗面所などは寝室から遠くすることで、水の音も気になりにくくなります。
窓の大きさを考える
注文住宅で防音対策を考える際、窓の大きさと位置も考えましょう。窓からは音が漏れてきますので、窓の位置と大きさにこだわることで、音漏れを防ぐことが可能です。窓は小さいほうが音は漏れにくいというのは事実ですが、小さくし過ぎてしまうと部屋が暗くなってしまうというようなデメリットもあるため、全体のバランスを考慮して窓の大きさを決める必要があります。窓の種類により防音効果を高めることが可能なので、窓に工夫をするのもおすすめです。二重窓や複層ガラスは、防音対策として利用されることが多い窓ガラスです。
畳も吸音性がある
防音対策として防音マットを敷くという方法もありますが、和室で使われる畳も遮音効果があるといわれています。和室を作る場合は、畳を敷いている時点で、すでに遮音性が高くなっているといえるでしょう。
後からできる防音対策
住まいが完成してから音が気になってしまった場合は、吸音材を使用することで音漏れを防ぐことができます。吸音材はいくつか種類がありますが、貼りやすいタイプ、大きさのものを選びましょう。
楽器の音の場合は防音ルームを作る
楽器の音は、騒音と思われてしまうことも多い音です。そのため楽器の演奏を自宅でしたいという場合は、防音ルームを設置することも検討しておくとよいでしょう。防音ルームは、部屋をそのまま防音室にすることもできますが、ボックス型の防音ルームを室内の中に設置するというような方法もあります。注文住宅を建てる際に相談してみましょう。
騒音トラブルを防いで快適な家をつくろう!
騒音トラブルを防ぐことは、快適な住まいをつくることにもつながります。騒音は、家族間でも問題になることがあるので、家族全員が快適に生活できるようにするためにも、住まいの防音対策をしっかりと行っておきましょう。
まとめ
騒音のレベルは個人差があるため、自分が騒音と思っていない音でも家族や、近隣の方には騒音だと思われてしまう可能性があります。注文住宅を建てる際は、最初からある程度の防音対策をしておくことで「やっておけばよかった・・・」と後悔することも減りますので、検討してみてください。