ZEH仕様の注文住宅を建てよう!ZEH住宅のメリット・デメリットとは?
ZEH(ゼッチ)住宅はさまざまなメリットがあることから国が推進している新しいかたちの住宅です。この記事はZEH仕様の注文住宅を建てたい、もしくは興味があるという方に向けて、ZEH住宅とはどんな住宅なのかおさらいしながら、ZEH住宅の具体的なメリットだけでなくデメリットについても紹介しています。
ZEH住宅とはどんな家?
ZEH(ゼッチ)はnetZeroEnergyHouseの略です。ZEH住宅とはエネルギー収支をゼロにする住宅のことを意味します。エネルギー収支をゼロにするとはどういうことかというと、生活によって消費するエネルギー量と、太陽光発電など家庭で作りだしたエネルギー量とが相殺されてゼロ以下になるということです。
これを達成するためには、家庭で発電をすると同時にエネルギー効率を高めて使用するエネルギーをできるだけ小さく抑える必要があります。そのためにZEH住宅では、断熱性にすぐれた壁材や構造を採用し空調効率と快適性を高めています。
さらに省エネ性能の高い空調や照明、給湯設備を導入することで消費エネルギーを抑える工夫を行っています。家庭でエネルギーを作り出す必要があるので、太陽光発電などの設備を設置しています。
現在ZEH住宅は国によって普及が推進されていますが、その背景には、日本の国内のエネルギー消費量の1割以上が住宅で消費されているという事実があります。エネルギー自給率の低い日本において、住宅でのエネルギー消費を抑制することはとても重要な意味を持っています。もちろん住む人にとってもお得で快適な住宅、それがZEH住宅なのです。
ZEH住宅のメリットとは
ではZEH住宅にすることでどのようなメリットがあるのでしょうか。ZEH住宅にするメリットは大きく分けて4つあります。具体的には、光熱費がお得、快適で健康的、災害時に強い、売却時に有利、の4つです。これらについてくわしく解説します。
光熱費がお得
最初のメリットは、光熱費が低く抑えられてお得であるということです。ZEH住宅は断熱性が高く、熱効率のよい構造になっています。ですから、一度暖められた、あるいは冷やされた室内はずっとその温度を保っています。
一般的な住宅に比べて空調の消費エネルギーが少なくて済むということになります。さらにZEH住宅の空調や照明、給湯設備は省エネルギーのものが導入されているので、それ自体消費エネルギーが低く抑えることができます。
加えて、太陽光発電などで自家発電をしているので、発電した分の電気代を浮かすことができてとてもお得です。余った電気は電力会社に売ることもできるので、場合によっては利益を出すこともできます。
快適で健康的
ZEH住宅のふたつ目のメリットは、快適で健康的ということです。高い断熱構造を持つZEH住宅は、室内が常に一定に保たれています。つまり夏場は涼しく、冬場は暖かく過ごしやすいので、一年を通して快適に暮らせるということです。
また、室温が一定であるということは急激な温度の変化による体への負担を軽減するので、心筋梗塞や脳卒中などの健康リスクを減らすことができます。
災害時に強い
ZEH住宅は災害時にも強いです。災害時の停電によって電力供給が止まってしまっても、太陽光発電や蓄電池などの設備があれば非常用の電源を確保できるからです。電気があるだけで災害時の安心度や快適さはかなり向上するでしょう。
売却時に有利
住宅を売却する際の評価基準のひとつに、省エネへの取り組みを評価するBELSという認証制度があります。ZEH住宅はBELSで高く評価されるので、資産価値が高まり、売却時に高値がつく可能性があります。
また、ZEH住宅は結露やカビの発生が抑制されるので、住宅が傷みにくく、きれいな状態が長持ちするといえます。その点も売却時に有利に働くでしょう。
ZEH住宅のデメリットとは
多くのメリットがあるZEH住宅ですが、当然デメリットも存在します。発電量が天候に左右される点と、初期費用・維持費高いという点です。それぞれ見ていきましょう。
発電量が天候に左右される
太陽光発電は太陽の光エネルギーを利用して電気を作っています。曇りや雨で太陽が隠れてしまうと、当然発電量は低くなります。また冬場など日照時間が短くなる時期も発電量が少なくなります。このような場合には、電力が安定して供給できなくなってしまいます。
初期費用・維持費が高い
ZEH住宅は太陽光発電設備や省エネ空調や照明、給湯設備を設置するため、そうでない一般的な住宅に比べて初期費用が多くかかります。また、これらの設備は定期的にメンテナンスを必要とするので、ランニングコストがかかります。
補助金制度を利用することも可能
経済産業省・国土交通省・環境省の連携でZEH住宅に対する補助金制度が実施されています。これからZEH住宅を建てるという方はぜひ押さえておきましょう。ZEH住宅の補助金制度は「ZEH」「ZEH+」「次世代ZEH」の3つ。
「ZEH+」「次世代ZEH」は通常のZEHよりもさらに省エネ性能が高いもので補助金の額も多くなっています。それぞれに公募期間が定められています。補助金の交付は申請準に毛呈されるので、希望する補助金がいつから公募開始するのかチェックして置いた方がいいでしょう。
まとめ
ZEH(ゼッチ)住宅のメリット・デメリットについて解説しました。ZEH住宅は消費エネルギーが太陽光発電などで自家発電するエネルギーより小さくなる住宅のことで、光熱費が低く、快適で災害に強いなどのメリットがあります。デメリットは初期・維持費用が多くかかること、発電量が天候に左右されることなどがあります。補助金制度があるので、ZEH住宅を建てるならばぜひ活用しましょう。